長野県・大町市・仁科神明宮(国宝)

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仁科神明宮(長野県・大町市・国宝)
【 概 要 】−仁科神明宮が何時頃から信仰を始めたのかは判りませんが、鎌倉時代に編纂された「皇大神宮建久己下古文書」によると建久3年(1192)の新宮雑書信濃御厨の記事があり当地が仁科御厨が存在し、さらに成立した年代が不明とあります。仁科御厨は伊勢神宮(三重県伊勢市)の神領として後冷泉天皇(第70代天皇・在位:1045〜1068年)の御代に成立したと推定される為、仁科神明宮も同時期に守護神と伊勢神宮の祭神が勧請され創建したと考えられています。中世に入ると長く当地を支配した仁科氏が深く信仰し穂高神社(長野県安曇野市)、若一王子神社(長野県大町市)と共に仁科三大社に数えられました。仁科神明宮の社殿は江戸時代前期まで本社である伊勢神宮と同様に20年毎に式年造替が行われ、最古のものは室町時代初期の永和2年(1376)に行われた軒札が残されています。その多くが仁科氏が尽力した事が考えられる事から信仰の篤さが窺えますが、仁科氏が戦国時代に没落すると引き続き松本城の城主が庇護したものの仁科氏時代に比べると信仰の篤さは薄く、多額な費用が掛かる式年造替は結局寛永13年(1637)以降は行われなくなり修繕程度に留まっています。式年造替が行わなくなった事で仁科神明宮の本殿が結果的に神明造りの本殿建築としては日本最古となり国宝に指定される要素の1つとなっています。仁科神明宮の格式は高く、東京芝神明宮(芝大神宮:東京都港区芝大門)、京都松原神明宮(朝日神明宮:京都府京都市下京区麸屋町)、京都東山神明宮(日向大神宮:京都府京都市山科区日ノ岡一切経谷町)、大阪難波神明宮(露天神社の境内社:大阪府大阪市北区曾根崎)、加賀金沢神明宮(金沢五社に数えられる神明宮:石川県金沢市野町)、信濃安曇神明宮(仁科神明宮:長野県大町市社宮本)、出羽湯殿山神明宮(不明)と共に日本七神明にも数えられています。

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